Article Project


Articleは、2020年のクラウドファンディングから開始した、「アートの世界を、もっと身近に。」をコンセプトとしたプロジェクトです。


プロジェクトの代表を務める私は遺伝学者ですが、縁あってアート関係の方々と一緒にお仕事をする機会があり、紆余曲折の末、アートスペースを作るに至りました。


ここでは、Articleの名前の由来に触れつつ、Articleが目指す先をお伝えできればと思います。


ArticleとArt



Articleには学術論文という意味がありますが、私がこのプロジェクトをArticleと名付けた理由は、2つあります。


ひとつは、多様な価値観が交われる場にしたいこと。もう一つは、世界初の全く新しいチャレンジをしたいという思いがあるからです。







アート作品は、アーティストの信念、思想、感覚や感情といったものを、他者に伝えるという側面があります。それが絵画や彫刻、写真なのかはアーティストさんによって様々ですが、アートにはコミュニケーションツールという側面があるのは疑いようがないと思います。



学術論文も同様に、研究者の考えや理論を他の研究者に伝えるツールの一つです。私たち研究者は、論文でこれまでの多くの先駆者が行った研究を総括したり、そこで言われていた説を肯定したり、否定したりします。誰かがやった実験や解析を学んだり、別の方法で実証してみることで、その説をサポートしたり、批判することを論文を通して、日常的に行っています。このように、論文もある種、研究者にとってはコミュニケーションツールであると言えます。



熱海で始まるこのアートスペースも、論文と同じように、多様な考えや価値観が交わる場にしたいという想いがあり、Articleという名前に行き着きました。






ちなみに、Articleには、「Art」という単語が入っていることも、共通点ですね。ArticleとArtは、元をたどれば共通の語源のようです。



Artの語源:技術(ars)、自然にないものを作り出す技術


Articleの語源:artus(関節)+-culus(小さい)→her-(合わせる)が語源。artus(関節)はars(技術)と同じ語源。


(出典:語源英和辞典 https://gogen-ejd.info)







二つ目の、世界初の新しいチャレンジを発信したいという点。学術論文では、誰も検討したことのない事を、文章や図表に落とし込みます。アート界のみならず、世界のどの分野を見渡しても、誰もやったことも見たこともない、全く新しいチャレンジができる場所になってほしいという願いを込めました。



アートド素人の私だからこそできる、アート界、全世界で初の試み、チャレンジングなことをやっていきたいです。



Articleは、多様な価値観が交わりつつ、世界初の全く新しいチャレンジができるそんな場所にしていきたいと思っています。




2021年4月1日

Article Director

松本悠貴